卵焼きをふっくらきれいに仕上げたいなら、銅製の卵焼きフライパンを選んでみてはいかがでしょうか。銅は熱伝導性に優れており、鍋全体に熱を伝えやすいのが特徴。昔ながらの玉子焼鍋には、純銅に錫を施した本格的なものもあります。
今回は、日本製・日本メーカー製の銅製卵焼きフライパンから、丸新銅器、新光金属、工房アイザワ、和平フレイズ、中村銅器製作所、日本橋 木屋の6メーカーを厳選しました。
燕三条の銅器メーカーから、東京の職人が手がける銅鍋、老舗の調理道具ブランドまで、それぞれの特徴を紹介します。サイズや形状もチェックしながら、長く使いたくなる一台を探してみてください。
銅製卵焼きフライパンが人気の理由
銅製の卵焼き器は、一般的なコーティングタイプとはひと味違う魅力があります。素材の特徴を知っておくと、銅製が自分の調理スタイルに合うか判断しやすくなります。
熱が伝わりやすく、火加減を調整しやすい
銅は熱伝導性に優れた素材です。鍋全体へ熱が伝わりやすいため、卵液を流して焼き、巻くという作業を繰り返す卵焼きと相性のよい素材といえます。
日本橋 木屋も、銅は鍋全体がすばやく均等に温まり、ムラなく焼きやすいと紹介しています。一方で、鍋肌も高温になりやすいため、火加減には注意が必要です。
本格的な卵焼きを楽しみたい人に向いている
銅製の玉子焼鍋には、純銅の本体に錫を施したものが多くあります。
たとえば丸新銅器では、関東型・関西型・名古屋型の玉子焼器を製造しており、いずれも内面錫手引きの仕様です。関東型は正方形、関西型は縦長、名古屋型は横長と、形状にも違いがあります。
一般的なコーティングフライパンのような手軽さとは少し異なりますが、火加減や油のなじませ方などに気を配りながら、道具を使い込んでいく楽しさがあります。
日本のものづくりを感じられる
今回紹介する6メーカーには、新潟県燕市で銅製厨房用品を製造するメーカーや、東京・足立区で長年にわたり銅鍋を作り続けているメーカー、老舗の調理道具ブランドなどがあります。
単に卵を焼くための道具としてだけでなく、日本製の調理器具を大切に使いたい人にも魅力的な選択肢です。
銅製卵焼きフライパンの選び方
銅製ならどれを選んでも同じというわけではありません。普段使う卵の量や卵焼きの形、コンロの種類などをあらかじめ確認しておくと、自分に合う一台を選びやすくなります。
卵を何個使うかでサイズを決める
まず確認したいのが、普段何個くらいの卵で卵焼きを作るのかです。
小型サイズなら一人分やお弁当用に使いやすく、ある程度大きなサイズなら家族分をまとめて焼くのに向いています。たとえば中村銅器製作所では、12×16cmを卵2〜4個、13×18cmを卵3〜6個、15×15cmを卵3〜5個、18×18cmを卵4〜6個の目安として案内しています。
普段使う卵の個数を基準にすると、大きすぎたり小さすぎたりする失敗を避けやすいでしょう。
関東型・関西型など形状で選ぶ
銅製玉子焼器には、正方形に近い関東型や長方形の関西型などがあります。
丸新銅器では、関東型・関西型・名古屋型を展開しています。関東型は正方形、関西型は縦長、名古屋型は横長なので、作りたい卵焼きの形や巻き方に合わせて選べます。
内側の仕上げを確認する
銅製卵焼き器では、内側に錫を施した商品が多くあります。錫引きされた部分は強くこすると傷つく場合があるため、購入後のお手入れ方法も確認しておきましょう。
丸新銅器では、内面錫引き製品に対して金属製のヘラを避け、樹脂製のフライ返しを使うよう案内しています。
対応する熱源を確認する
ガス火専用の商品もあるため、IHコンロを使っている場合は特に注意が必要です。
今回紹介する和平フレイズ「千歳 純銅 木柄玉子焼12×18cm」はガス火専用。一方、日本橋 木屋の銅製玉子焼鍋もIH非対応です。購入前には、必ず商品ごとの対応熱源を確認しましょう。
銅製卵焼きフライパンおすすめ6選
ここからは、日本製・日本メーカー製の銅製卵焼きフライパンを6つ紹介します。燕三条のメーカーから職人による本格的な銅鍋まで、それぞれ特徴が異なるので、普段の卵焼きをイメージしながら選んでみてください。
1. 丸新銅器「玉子焼 関西型」【燕三条】
特徴
新潟県燕市で銅製厨房用品を製造する丸新銅器の玉子焼器です。関西型は長方形の形状で、10.5cmから30cmまで幅広いサイズを展開。内面は錫手引きとなっています。ほかにも正方形の関東型、横長の名古屋型が用意されています。
おすすめのポイント
燕三条の銅製調理器具を選びたい人に注目してほしいメーカーです。サイズや形状の選択肢が多いので、少量の卵焼きから家族分まで、普段使う卵の量に合わせて選びやすいのが魅力。昔ながらの銅製玉子焼器を使ってみたい人にも向いています。
2. 新光金属「PL-1720 銅製玉子焼き器」【燕三条】
特徴
新潟県燕市に拠点を置く新光金属の玉子焼き器です。新光金属は昭和34年の創業以来、銅製品を手がけてきたメーカーで、純銅製の調理器具を展開しています。PL-1720は玉子焼き用としてラインアップされているモデルです。
おすすめのポイント
純銅製の玉子焼き器を選びたい人に注目してほしいモデルです。新光金属は新潟県燕市のメーカーなので、燕三条のものづくりにこだわって選びたい場合にも候補になります。銅製の調理道具らしい熱の伝わりやすさを生かしながら、卵焼きを丁寧に作りたい人に向いています。
3. 工房アイザワ「純銅玉子焼 関東型 15cm No.70081」【燕三条】
特徴
新潟県燕市の工房アイザワが手がける純銅製の玉子焼き器です。15×15cmの関東型で、板厚は1.5mm。純銅の本体に錫引き加工を施し、持ち手には天然木を使用しています。生産国は日本で、ガス火専用の仕様です。
おすすめのポイント
正方形に近い関東型なので、厚みのある玉子焼きを作りたい人に向いています。銅は熱伝導性に優れており、均一に熱を伝えやすいのも魅力。柄の付け根には鎚目が入っており、手仕事を感じられる仕上がりもポイントです。天然木の柄は取り外して交換できるため、道具を長く使いたい人にも適しています。
4. 和平フレイズ「千歳 純銅 木柄玉子焼12×18cm」【燕三条】
特徴
和平フレイズの「千歳」シリーズに含まれる純銅製の玉子焼器です。本体は純銅、内面は錫メッキで、商品サイズは約350×135×59mm、重量は約420g。対応熱源はガス火専用で、原産国は日本とされています。
おすすめのポイント
12×18cmの長方形なので、だし巻き卵など細長い形の卵焼きを作りたい人に向いています。純銅と錫メッキを採用した本格的な仕様でありながら、国内メーカーのシリーズから選べるのも魅力。ガス火を使っていて、比較的扱いやすいサイズの銅製玉子焼器を探している人におすすめです。
5. 中村銅器製作所「銅製 玉子焼鍋」
特徴
東京都足立区で親子4代にわたって銅鍋を製作している中村銅器製作所の玉子焼鍋です。純度の高い銅板を使い、一つひとつ手作業で錫を焼き付けています。12×16cm、13×18cm、15×15cm、18×18cmなどのサイズがあり、卵の使用量に合わせて選べます。
おすすめのポイント
職人が仕上げる本格的な銅鍋を使いたい人にぴったりです。純銅の板に純錫を焼き付けた昔ながらの仕様で、調理道具を大切に使いながら長く付き合いたい人にも向いています。メーカーは空焚きを避け、火力を弱めから中火以下にするなど、銅鍋の使い方についても案内しています。
6. 日本橋 木屋「銅製 玉子焼鍋 西型 120×160mm」
特徴
日本橋 木屋の銅製玉子焼鍋は、職人が内側に錫を手作業で焼き付けているのが特徴です。今回紹介する西型120×160mmは、1.5mm厚の銅と錫、天然木を使用した日本製。IHには対応していません。
公式では、ふっくらとしただし巻き玉子を作るのに適した鍋として紹介されています。また、135×180mmの西型や、150×150mm・180×180mmの東型も展開されています。
おすすめのポイント
だし巻き卵を中心に作りたい人なら注目したい一台です。長方形の西型はだし巻き卵に使いやすく、厚焼き玉子を作りたい場合は正方形に近い東型も選べます。老舗の調理道具ブランドと、職人による昔ながらの仕上げにこだわりたい人にも向いています。
こんな人・こんなシーンにぴったり
銅製の卵焼き器は、手軽さだけを求める人よりも、卵焼きの仕上がりや調理道具そのものを楽しみたい人に向いています。ここでは、どんな使い方に合うのかをイメージしながら選んでみましょう。
燕三条の銅製調理器具を選びたい人
燕三条のものづくりにこだわるなら、丸新銅器や工房アイザワが候補になります。
丸新銅器は新潟県燕市で銅製厨房用品を製造しており、関東型・関西型・名古屋型などの玉子焼器を展開しています。
少量の卵焼きを作る人
一人分やお弁当用など、少量の卵焼きを作るなら小型タイプが便利です。
小さめの玉子焼器なら、使う卵の量に合わせて焼き面を選びやすく、余分なスペースを持て余しにくいのがメリット。少量の卵焼きを作る機会が多いなら、コンパクトなサイズを中心に探してみるとよいでしょう。
だし巻き卵を中心に作る人
だし巻き卵を中心に作りたいなら、長方形タイプが候補になります。
丸新銅器の関西型、和平フレイズの12×18cm、日本橋 木屋の西型などは長方形の焼き面を持つモデルです。特に日本橋 木屋は、西型をふっくらとしただし巻き玉子を作るのに適した鍋として紹介しています。
厚焼き玉子を作りたい人
厚みのある卵焼きを作りたいなら、正方形に近いタイプもチェックしてみましょう。
丸新銅器の関東型や、日本橋 木屋の東型などが候補になります。日本橋 木屋では150×150mmや180×180mmの東型を展開しているので、焼き面の広さを確認しながら選べます。
本格的な銅鍋を長く使いたい人
素材だけでなく、職人による仕上げにもこだわりたいなら、中村銅器製作所や日本橋 木屋が候補になります。
中村銅器製作所では純度の高い銅板を一つひとつ手作業で錫引きしており、日本橋 木屋でも内側の錫を職人が手作業で焼き付けています。昔ながらの調理道具を大切に使いたい人には、こうした仕上げも選ぶポイントになります。
銅製卵焼き器をさらに便利にするアイテム
銅製の玉子焼き器は、本体だけでなく一緒に使う道具にも少し気を配ると扱いやすくなります。特に、錫引きされた内面を傷めにくい道具や、油を均一になじませるためのアイテムがあると便利です。
木製・樹脂製のフライ返し
卵を巻いたり形を整えたりするときには、木製や樹脂製のフライ返しが便利です。
錫引きされた内面は金属製の道具で傷つく場合があるため、素材選びには注意しましょう。中村銅器製作所も、錫の部分にはたわし・クレンザー・金属製の器具を使わないよう案内しています。
油引き
卵焼きをきれいに巻くためには、焼き面へ油を薄く均一になじませることが大切です。油引きを使えば、毎回の調理で油の量を調整しやすくなります。
銅製の玉子焼鍋は、使い始めや使用後に油をなじませることを案内しているメーカーもあります。中村銅器製作所では、使用後に内側へ薄く油を引いて収納する方法を案内しています。
柔らかいキッチンクロス
使用後のお手入れ用として、柔らかいクロスを用意しておくのもおすすめです。
銅製卵焼き器は、使用後に汚れを落として水分を拭き取り、適切に保管することが大切。錫引き部分はたわしやクレンザーなどで強くこすらないようにしましょう。
木製の卵焼き用ヘラ
卵焼きを巻くときには、先端が薄い木製ヘラがあると便利です。四角い焼き面の角にも入りやすく、卵を返したり形を整えたりする作業をサポートしてくれます。
銅製卵焼き器は焼き面を傷めないことも大切なので、金属製のヘラを避け、木や樹脂などの道具を組み合わせると扱いやすくなります。
まとめ
銅製の卵焼きフライパンは、熱伝導性に優れた銅の特徴を生かしながら、卵焼きを丁寧に仕上げたい人に向いた調理道具です。今回紹介した6メーカーにも、それぞれ異なる魅力があります。
燕三条の銅製調理器具にこだわるなら丸新銅器や工房アイザワ、純銅製の玉子焼き器を選びたいなら新光金属や和平フレイズ、職人による本格的な銅鍋を使いたいなら中村銅器製作所や日本橋 木屋が候補になります。
選ぶときは、普段使う卵の個数を基準にサイズを決めるのがおすすめです。さらに、関東型・関西型などの形状や、ガス火・IHといった対応熱源も忘れずに確認しましょう。
銅製は一般的なコーティングフライパンより少し扱いに気を配る必要がありますが、そのぶん道具を手入れしながら長く使う楽しさがあります。毎日の卵焼きを少し丁寧に楽しみたいなら、日本製・日本メーカーの銅製卵焼きフライパンを選んでみてはいかがでしょうか。

































